『2分で読める事業承継コラム』 ⑮最終回 事業承継はイノベーションを創出!?

With-ConsultingLab

本コラムもようやく最終回となりました。私が所属する法政大学専門職大学院イノベーション・マネジメント研究科玄場研究室のご支援もあり、これまで全14回に渡り、事業承継をテーマにコラムを掲載し続けることができました。

特に玄場教授には、多くの学びと、本コラムの掲載やセミナーなど、様々なきっかけを頂きました。この場を借りて、玄場教授と応援して下さった玄場ゼミの同期の皆様に感謝の意を申し上げます。

第⑮回 事業承継はイノベーションを創出!? 

さて、最終回となる第15回では、改めて本コラムの趣旨、そして内容に関して総括していきます。

そもそも本コラムのきっかけは、プロジェクト論文(修士論文)の執筆において、進め方を迷っていた際に、玄場教授よりご提案していただいたことでした。

私のプロジェクトは、簡単に説明すると「チャットボットを活用した事業承継の推進」でしたので、提案いただいた当初は、何故に「事業承継とイノベーション」に関するコラムを掲載することを勧められたのか分かりませんでした。

しかし、結果として論文を書き上げた1月末には、本コラムの内容を活用することで、骨太の論文が仕上げることができました。玄場教授には感謝しかありません。

前半の振り返り

1回目~8回目までは「事業承継とイノベーション」をテーマに展開してきました。

実は、コラムをスタートさせる際は、事業承継を行うことはイノベーションと繋がりがある、と頭の中で漠然と思っていた程度でした。更に、「イノベーション」というキーワードに関しても自分の中でしっかりとした定義を持っていなかったことに気が付かされました。

そこでコラムを進めるにあたり3回で、イノベーションを下記の通り定義することを試みました。

「イノベーションとは、新しい知識を利用することで顧客の課題解決を行い、社会的・経済的な価値を生み出すこと」

改めて、自分が所属する研究科のネーミングの意味を考える良いタイミングであったと感じています。シュンペーターやドラッガーといった、世界を代表する偉大な先人の考え方に触れる良いきっかけでもあったと思います。

更に、様々な形で調査を進めてきました。まずは第5回第6回で書いた先行論文。先人達の研究を大いに活用させてもらいました。事業承継という社会課題をイノベーションという切り口で、論理的・統計的に説明している文章を読み進めるのは非常に興味深い体験でした。

また、第7回で書いた事業承継を実施した企業へのインタビューにおいても、かなりの刺激をもらいました。特に若い経営者の新しいことへの取組み意欲や高い意識は、イノベーション創出を身近に感じることができた事例でした。

この際に実施したインタビューは12月に実施したIM総研ファミリービジネス研究部会のセミナーにおいても非常に役立ったことも付け加えておきます。小野様、改めて御礼申し上げます。

後半の振り返り

関して、個人的な思惑により抜粋して展開しました。

第9回の「事業承継の進め方」から始まり、事業承継計画書の重要性経営承継円滑化法の活用株価に関してM&A廃業という多様なテーマを取り上げたつもりです。

事業承継の守備範囲は兎に角広い。そういう意味では、本コラムの後半部分で書いた、知識的なインプットの部分がカバーできた範囲は、非常に狭いと言わざるを得ません。

ただ、本コラムにおいては、あくまでも事業承継を意識する・進めるきっかけになればと考えています。

さいごに

本コラムのまとめとして、事業承継を行うことは、企業においてイノベーションを創出・加速することを、複数の視点で論じることができたのではないかと考えています。

日本は約260万社の法人企業がありますが、実に97%がファミリービジネス企業です。この97%の企業の事業承継が、どれだけ推進できるかがこの先の日本の経済を大きく左右することは明白です。

私が研究テーマの中で作成した、事業承継チャットボットや本コラムが、少しでも事業承継を進めるためのきっかけや、後押しの材料になることを祈って、本コラムを締めくくりたいと思います。

稚拙な内容や文章であったと感じておりますが、さいごまで読んでいただいた皆様、誠にありがとうございました。

法政大学専門職大学院 イノベーション・マネジメント研究科 玄場ゼミ所属
ウィズコンサルティングラボ 代表 榎本典嗣

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