「健康経営」と「ダイバーシティ経営」

ここ数年よく耳にする言葉として「健康経営」が挙げられます。

健康経営とは、経済産業省によると以下の通り定義されています。
「健康経営とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業理念に基づき、従業員等への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上につながると期待されます。健康経営は、日本再興戦略、未来投資戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に関する取り組みの一つです。」

つまり、「健康経営は企業の業績向上に結び付く取組みである、だから健康経営のための取組みを企業が主体となって行おう!」端的にこう言い換えられます。従業員の生産性を向上させる、そのためには従業員が健康でなくてはならないわけです。

実は健康を経営を結びつけるという考えは、ここ数年の間に確立されたものです。そして、ここ数年の間に健康経営だけでなく「心理的安全性組織」や「ダイバーシティ経営」などの考え方も盛り上がってきました。

これらの言葉や概念は、一見関係が無さそうに見えますが、実はそれぞれが深い関連性を持って成り立っています。

例えば、ダイバーシティ経営では、多様性を取り入れた先に必要となる「Inclusion」、つまり取り入れた多様な人材が活躍できる場を構築しなければなりません。心理的安全性はこのDiversity&Inclusionを実現するための重要な環境となります。

心理的安全性とは、google社のチームアリストテレスの研究によって一躍注目を浴びた言葉です。誰もが自分の思いや意見を自由に言い合える環境こそがチームの生産性を向上させる、というこの考え方は、「Inclusion」を実践するためには欠かせない概念であり、ダイバーシティ経営を実現する上で切っても切れない関係性となっています。

健康経営も同様にダイバーシティ経営と密接な関係があります。ダイバーシティ経営が目指すのは、多様性を柔軟に取り入れ、それぞれのメンバーが公正な状況の元で個性を発揮し活躍してもらう環境の構築です。その為には働いてもらう従業員がより良い環境や心理的状況でいてもらうことが重要です。

つまり、ダイバーシティ経営を行う上で従業員のウェルビーイングが欠かせないキーワードになります。そして、まさに健康経営こそがウェルビーイングの状態へ導くための手段となります。

これから訪れる人財不足を考えると、各企業は従業員とのエンゲージメントを高めていく努力が求められます。誰かが辞めたら違う人財を確保すれば良いという思考だけでは、企業経営は成り立たなくなってしまいます。

まさにここ最近は「健康経営」に注目が集まっています。皆様も是非一度、自社の健康経営について考えてみてはいかがでしょうか。

今回は、このエンゲージメントを高めるためのキーワードとして「健康経営」や「心理的安全性」をご紹介しました。ダイバーシティイノベーションでは、ダイバーシティ経営推進のために欠かせない「健康経営」や「心理的安全性」についても研修コンテンツを用意しております。お気軽にお問い合わせください。

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