「女性活躍」は建前なのか??

ダイバーシティイノベーション(株)
CEO 榎本典嗣

ここ数年、「育児・介護休業法」、「女性活躍推進法」など女性活躍を促進する法律が成立したり、フォーカスされています。また岸田政権においては「女性版骨太の方針2023」により、2025年を目途に女性役員を一人以上選び、2030年までに女性役員を30%以上にすることを目標として掲げました。また、日経新聞など各種メディアにおいても、連日のごとくダイバーシティ、女性活躍に関する記事が賑わっています。

ただ、実際にどれほど女性活躍が実現されているのでしょうか。皆様の周りを見回した際に、何か大きな変化は起きているでしょうか。特に日本の99.7%を占める中小企業においては、多くの企業が取り組めていないのではと感じています。

では何故これほどまでに女性活躍がフォーカスされるのでしょうか。

まず考えられる単純な理由として、海外に比べると日本の女性が仕事において活躍出来ていない現状です。女性管理職、女性役員、女性議員など徐々に増えてきた感はあるものの、まだまだ世界標準には追い付いていないのが現状です。総理大臣に関しても残念ながら、女性総理が未だ排出されていないのが分かり易い例かもしれません。

だだし、本当に目を向けなくてはならないのはそこの部分だけではないと思っています。この問題の本質は、まさにこれから訪れる圧倒的な人材不足にあると考えます。

リクルートワークス研究所の労働需給に関するレポートが衝撃的でした。2022年までは労働需給バランスは均衡していましたが2023年からは供給不足に転じ、2040年には1100万人もの労働力が不足します。なお、2025年から急激に労働力不足が始ままり、5年後の2029年においては300万人弱の人出不足が予測されています。

リクルートワークス研究所 労働需給シミュレーション

まだまだ先のような気がしていた人手不足の問題は、今の日本における最重要の喫緊の課題といえます。

労働力不足の対策として、真っ先に考えられるのは高齢者雇用の促進や外国人労働者の受け入れがあります。また工場などの機械化やオートメーション化も考えられるでしょう。このように検討できることは多くありますがそれぞれ課題はあり、例えば外国人労働者の受け入れは法律の整備含めてまだまだ壁は高く、DX化は思ったように進んでいません。

こうした状況において一番に検討しなくてはならないのが、ダイバーシティ&インクルージョンの中でも女性活躍だといえます。考えてみれば日本には男性とほぼ同数の女性がいます。この女性活躍こそが、直近の社会問題を解決する手段の一つとなり得るのです。

「女性活躍」は建前ではいけない!日本が経済活動を行っていく上で、女性が社会で活躍することは最早当たり前の常識であり、必ず達成しなくてはならないことと言えます。

そのためには、ダイバーシティ経営の推進、性別におけるアンコンシャスバイアスの排除、女性の時間を作るための男性側への施策、女性への教育やロールモデルの作成など様々な対応や施策が必要となります。

これらの施策に関しては、全21回シリーズの『ファミリービジネスにおけるダイバーシティ経営』ブログにおいてご紹介してきました。もし宜しければ参考にしてみて下さい。

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